カテゴリ: 投資雑感

少し前からライザップを購入してます。

やっぱり個別株を調べるのは楽しいですね。

毎日だと苦行ですがたまに気になった銘柄を調べるのは気分転換にもなって良い感じです。

参考にする人は少ないかと思いますが、一応買い煽りとかではなくただの自分用のメモです。


ライザップはいま"chocoZAP"という低価格24Hジムに力を入れています。

コンビニジムを謳い文句に月額2,980円でいつでも利用可能、エステや脱毛マシンも置かれていて主に運動初心者をターゲットにしています。

日本のフィットネス人口(ジムでトレーニングをしている人)は約400万人と言われていますが、chocoZAPはこのトレーニングガチ勢をあえて狙わないことで急成長を見せています。

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シャワーなし、鍵付きロッカーなし、スタッフなしで普段着のまま手軽に利用できるスタイルが功を奏し、2023年8月15日にはブランド開始から約1年で会員数80万人を超えて日本一の会員数を誇るフィットネスジムとなりました。

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chocoZAPはスマホのアプリで入退室やトレーニングの記録、体重や体組成の記録を行うことができます。

将来的には睡眠管理や食事管理もアプリで行えるようになり、スマホのアプリ1つで完結できるところも優れています。

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スタッフがおらず、ある程度はスマホを使いこなせることが前提なのでフィットネスジムにたむろする高齢者を寄せ付けないのもメリットの一つです。

フィットネス業界における高齢者はLTVが高く優良顧客のようにも思えますがchocoZAPのような狭い店舗内で長時間居座られるとそれだけで一般の客は遠のきますからね…


運営に関しては店内の掃除をご近所ワークやフレンドリー会員に委託して極限までランニングコストを下げています。

水回りがトイレくらいしかないので通常のフィットネスジムと比較すると相当にコストが低いようです。

水道光熱費、人件費が一般的なジムの1/10かそれ以下となっています。

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トレーニングウェアに着替えてシャワーを浴びるほど汗をかく人はそういうガチめのフィットネスジムに行ってくださいという話で、とにかく敷居が低いのがウケているようです。

2023年8月末でオープン予定を含めて951店舗、26年3月期には2,000店舗を目指していますが前倒しとなる可能性もあるようです。

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現在は超強気の出店攻勢のため1Qの営業利益が-28.6億円となっていますが26年3月期には営利300億円を目標としています。

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chocoZAP事業では営利170億円を目指しています。

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売上高が710億円なので一人当たり3,000円/月と考えると197万人の会員がいれば目標は達成できることになります。

現時点で80万人を超えているのでかなり実現可能性は高そうです。

あとはどの程度コストを下げれるかですが単月赤字を半年間継続した店舗は不採算店舗として機動的に損切りしていくようなので黒字化自体はそこまで難しくないのかなと考えています。

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実際にこの数字が出てこなくとも25年3月期あたりで営業利益が黒字に転じそうな気配があれば今より株価は上がると考えています。

chocoZAPは現在でも年300億円弱のキャッシャフローを生み出すことが可能なためやり方次第ではすぐに黒字化も可能かと思いますが大幅な黒字を目指すためにも強気の出店を続けてほしいところです。

個人的にすごいなと思ったのが官民連携コンビニジムです。

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都内等の人口が大きい地域では公民館やスポーツセンター等のジムが1回数百円で利用できかなり活況であるのですが、地方ではそれなりの機器を置いていながら大して利用されていない場合が多くあります。

そういう場所をchocoZAPのノウハウで運営できるようになるとかなり面白いのかなと。

利益率は大して高くならないとは思いますが公共施設に食い込めるのはインパクトが大きいです。

ライザップの瀬戸社長は「今後も色々と考えていてそれを2,980円で提供できるようにしたい」というニュアンスの話をされていたのでそこにも期待をしています。


そして、ライザップを買おうかなと思った最大のきっかけになったのが妻の「chocoZAPに行こうかな」という一言でした。

妻は典型的な運動をしない人でとてもフィットネスジムで筋トレやランニングをするようなタイプでは無いのですがchocoZAPの宣伝を見て「ちょっと通ってみようかな」と思ったとのことです。

エステマシンにも興味を引かれたようで、3,000円/月という料金の安さがさらに通うことへのハードルを下げており、正にライザップの戦略通りといった感じです。

かなり興味はあるようですが夫婦ともまだ入会には至っていません。

店舗が近隣の駅にはあるものの最寄り駅付近には無いこと、近くの店舗は混雑して行きたいタイミングで行きにくくなるのを危惧していること、入会金無料キャンペーンが終了したことを理由に入会していない状況です。

私も妻もライザップの株主となったため9月末の権利で優待がもらえたらお試しで通う可能性はあります。

妻が職場でchocoZAPの話をしたときに、意外にも同僚のほとんどはその存在を知らず、妻の話を聞いた女性陣がかなり注目していたと聞きました。

自宅のすぐ近くに店舗があれば加入したいと考えてる人が多くいて「どんどん店舗が増えてるなら自分の家の近くにできたときに入ろうかな」という潜在的なニーズが非常に大きくあるようです。

ライザップはこれまでの"一般の人に徐々に認知され始めてからメディアで紹介され業績も伴って株価が大きく上がった銘柄"に非常に似たパターンだなと感じています。

例えばいきなりステーキのペッパーフードサービス。

「最近、いきなりステーキって店にハマっててさ〜」

という話を聞いてから買っていても余裕で数倍になりました。

ゴールド会員だかなんだかになるために2,000円弱するステーキを平日は毎日昼に食っていて周りにもそんな人が何人もいると聞いていたのに普通にスルーしていました。

ゴールドウインは複数の知人が数万円するノースフェイスのジャケットを早朝から列に並んで買って「これ良いんだよ」と自慢してきたときに買っても5倍以上にはなっています。

ガンホーはこれまた複数の知人が毎月数万円課金してガチャを回していたのに「たかがソシャゲ」と思ってシカトしてしまいました。

神戸物産もテレビ等で特集される前から話題になっていましたし、ワークマンは安くて質が良いから愛用してると話も聞いていました。

MonotaROも会社で使い始めてから買っても余裕で間に合いました。

ピーター・リンチの「日常生活こそ成長株探しの最大の情報源」という言葉はまさに今までの自分に大いに当てはまっていたのです。

当時の私は「特定のセクターだけ勉強してそこで勝てればそれで良い。他がどれだけ良いと聞いても調べるつもりすらない」というピーキーな考え方をしていて今思うと非常にもったいないことをしていました。

しばらく個別株投資から離れてようやく人並みに物を見れるようになったのかもしれません。

もちろん、当時これらの株を調べても買えなかったり買っても数倍になるまでホールドできなかったり、もしくは別の銘柄を買って損をしていた可能性は十分あります。

今回のライザップにしても既に時価総額はかなり高く、"継続前提に重要事象"の記載がある銘柄です。

chocoZAPは混雑や治安、清掃、メンテナンス性に問題ありという批判も多く、退会率が大幅に上がってしまい借金だけが残るなんて未来が来るかもしれません。

当然、ライザップに賭けることのできる金額は限られており、積立てもこれまで通り継続しなければならないと考えています。

それでも不意に出会った面白そうな銘柄なので長い目でその推移を見守っていきたいと思います。



個人的に資産運用のための株式投資は非常に有益だと感じてはいましたがそれでも「やりたい人だけやれば良いんじゃない?」くらいにしか思っていませんでした。

「貯金でカバーできる人は貯金だけすれば良いし、余力がありプラスαを狙いたい人がリスクを取って投資をすれば良いのでは?」と考えていました。

しかし、コロナ禍を機に日本はデフレ時代を終えインフレ時代に突入したためリスクを取って運用しなければ資産を守ることができなくなってしまいました。

日銀はインフレ率2%を目標に掲げていますがこれはお金をお金のまま置いておくだけだとどんどん価値が下がってしまうことを意味します。

YCC撤廃後の預金利率がどの程度になるのか不明ですがどんなに高くても1%もいかないでしょう。

となると、やはり銀行にお金を置いておくだけだとどんどん価値が目減りしていくことになります。

72の法則を使うとわずか2%/年のインフレでも36年で物価が2倍になることになります。

30年後には自販機で飲み物を買おうとしたら300円、400円必要になっている世界が訪れているかもしれません。

今の40代、50代くらいまでの人はそういう世界が来ると想定しながら生きたほうが良いのは間違いないでしょう。

2022年12月にはコアCPIが4%を超え、今年春に行われた各社のベアによる賃金アップも鑑みると継続的なインフレ基調は崩れそうにありません。

そもそも日本は世界一の少子高齢化国でこれまではいわゆる氷河期世代の方々によって社会が支えられてきました。

良い大学を卒業できるだけの優秀な頭脳を持った人を就職難にかこつけて低賃金で使い潰してきた結果、低廉で高品質な物やサービスを提供できていました。

ところがこの氷河期世代の人も高齢化し、元いる大量の高齢者と止まらぬ少子化も相まっていよいよ働く人が少なくなってきたため人を集めるために今後は人件費が上げざるを得ず、それに伴い物価が上がっていくのは避けられないように思います。

世界的にも同様の傾向のため、あらゆる資源を輸入に頼る日本ではよりその影響を強く受けます。

そんな中でも生き残るのはコストの上昇を価格に転嫁しやすい大手企業です。

日本の貿易赤字が話題になりますが海外の子会社等から得られる所得(第一次所得収支)は大幅な黒字となっており、このおかげで経常黒字を維持することができています。(日本が今より強かった時代の遺物ですね)

生活に欠かせない大部分のインフラを牛耳っているのはいずれも大手の企業群ですし、それは日本だけでなく海外でも同様です。

それらの企業は利益を成長させながら配当を出し、自社株買いを行い、5年10年という単位で見ればますます株価を上げていきます。

ゴーイング・コンサーンという概念がある通り、企業は継続するのが前提ですが人間は違います。

人類社会全体で見れば今後何百年も何千年も存続するかと思いますが個人個人の人的資本はせいぜい40年ほどで枯渇してしまいます。

つまり有り金をそのまま全部使ってしまうと人的資本が尽きたときに社会からの福祉に頼るしか無く、収入の一部で銀行預金を頑張ってもインフレで目減りしてしまうという板挟みになる時代が来てしまったのです。

我々のような一般人が迫りくるインフレや人的資本の減少に立ち向かうためには今後も利益を叩き出し続けるであろう企業に投資していくのが効率が良く、それらの企業を見極めるのは非常に難しいので市場全体をバスケット買いできる株式インデックスファンドを継続して購入していくのが資産形成の手段として最良かなと思います。

中には「20代でiDeCoとつみニーMAXまでやってて余剰資金は特定口座使って株買ってます」という人もいますが全体としてはまだまだ少数派です。

若い人には自分や家族の人生を守るためにも積極的な運用を検討していただきたいなと思います。

自分のようにインデックス投資を積極的に行っている人はそれなりに節約や倹約を意識した生活を送っているのかと思いますが、有意義な人生を送るためには適切なタイミングで適切な支出を行うことも重要となってきます。

普段、必要なものだけを購入することを心がけているとちょっとした贅沢をしたいときや欲しいものが出てきたときにお金を使うのを躊躇する場面も出てきてしまうのではないでしょうか。

そんなときに心の負荷を下げるために2倍ルールを使ってみると良いかもしれません。

2倍ルールは"JUST KEEP BUYING"という本で紹介されていたものですが、「贅沢をした場合はそれにかかった金額と同じだけ金融資産を購入する」というものです。

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例えばちょっと贅沢に夕食に1万円をかけたら同時に1万円分のインデックスファンドを購入するといった感じです。

金融資産の購入ではなく寄付をするのも良いそうです。

これを行うと贅沢をしてもそれが投信等を買うきっかけになるので浪費に躊躇してしまうタイプの人でもポジティブに考えることができるようになったり、本来より2倍のキャッシュを消費するので衝動的な無駄遣いを減らすことができるようになります。


資産が増えるのは嬉しいことですがそのお金を使えなくなってしまっては本末転倒です。

自分もお金を使うのが得意ではないため、気休めのルールでもなんでも利用して必要なときにしっかりお金を使える練習をしておこうと思います。

ドルコスト平均法を行うとリスクが低減するという幻想を抱いている人が多いようです。

そういう人たちには申し訳ないのですが結論から言うとドルコスト平均法はリスクの先送りにしかなりません。

そもそもリスクとはボラティリティのことですから積み立てしてようが一括で投資してようがそんなのお構いなしに株価は変動します。

今1,000万円を投資するのと20年後に1,000万円を投資するのとでは曝されるリスクに変化はありません。

また、株式市場は短期的には良い悪いがありますが長期で見るとそれなりにプラスのリターンを得られています。

長期でそれなりのリターンを得るためにはなるべく早いうちから一括で投資をしなければなりません。

今あるリスク資産に投じることのできるお金をドルコスト平均法等で分散させることは積み立ての最終段階の相場次第で成績が大きく変わってしまうため非合理的なのです。

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ではドルコスト平均法に全くなんの効用もないのかというとそうとも言い切れないです。

運用を始めようと思い立ち、いきなり数百万円、数千万円という大金を株式や債券にぶち込むのは相当なメンタル強者でなければ難しいでしょう。

そんなときに多少時間を分散させて少しずつ買っていくことで値動きに対する耐性が付き、長期的な運用を行うことができるようになる可能性が高いです。

結局、投資をするのは人間ですから10年後や20年後に上がっていると信じて投資したとしても短期的に数百万円、数千万円の含み損となるとビビって売ってしまうこともあるわけです。

ですので、最初は値動きに耐える練習だと思って少額から買っていくのはそんなに間違った選択肢ではないのかなと思います。

債券価格が暴落しているので今こそ債券買いのときかもしれません。

伝統的な株式と債券で構成されるポートフォリオがまったく機能しなかった2022年のような悪夢もありますが債券価格が大幅に下落した現在なら下値を攻めるリスクは相当低くなるでしょう。

さらに利下げとなればインカムだけではなくキャピタルも狙えます。

とはいえ債券は全く調べたことがないのでどれを買えば良いのか全然わかりません…

一応、今考えている候補はこんな感じです。

・TLT 
iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF

・BND
バンガード・トータル・ボンド・マーケット ETF

・VGLT
バンガード 米国長期政府債券 ETF

・2621
iシェアーズ 米国債 20年超 ETF(為替ヘッジあり)

ドル建てETFの場合は円高リスクが怖いのでFXでドル円をショートしヘッジしようかなととも思いましたが年間のマイナススワップが建玉の6%くらいになりそうなのであまり現実的ではないですね。

FXは株式との損益通算もできませんしヘッジで保有するのは相性が悪そうです。

為替ヘッジ付きのETFだと個人で為替ヘッジするよりコストは低くなりそうですが安いところで買えても保有を続ける限りヘッジコストがかかり続けるのが痛いところですね。

利下げを見込んでTMF のような3倍レバやUSA360を買っても面白そうですけどじゃあそれに数百万円突っ込めるかと言ったらそういうわけでもないですし…

今は資産の75%くらいがドルなのでこれ以上為替の影響を受けたくないなというのと今年から来年訪れる利下げ期にどの程度、円高に振れるのかというところを見てみたいので2621あたりが良さげかもしれません。


ダウンロード

(https://equity.jiji.com/fed_boj_watch/fed/o/453)


参考程度ですがFFレート予想は2025年で3.1%、長期的には2.5%程度らしいのでそこまで極端な円高にはすすみにくいのかもしれません。











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