
資産形成を行うにあたって"入金力"がめちゃくちゃ重要になってきます。
一部の相場の天才以外は市場平均に勝つことはできません。
短期的に市場を上回ることはできますが、運用期間が長くなればなるほど多くのファンドマネージャーや個人投資家は市場平均に負けてしまいます。
日本株市場を見ていてもアルゴの台頭によりデイトレーダーが壊滅したり、業績を予想して決算期に短期間だけポジションを取る「決算ギャンブル」で勝つことが非常に難しくなったりと個人投資家が自身の力量のみで爆発的に資産を増やすのは絶望的な状況になってきていると感じます。
さらに個人投資家の多くはサラリーマンや公務員といった仕事をしており、株式投資に割ける時間は限られています。
結婚して子供が生まれればその時間はさらに少なくなってしまいます。(自分もこのパターンで個別株からほぼ撤退しました)
そんな状況でも株式投資による資産形成を行おうとする場合、市場の縮小版を丸ごと買えるインデックスファンドが最適な選択肢となります。
米国や先進国、全世界などある程度大きな市場を選べば大きく外してしまうなんてことは起こりません。
相場歴20年の人も昨日証券口座を作りましたって人も同じリターンを得られるわけですがそうなると"入金力"で差をつけるしかありません。
でもどのくらい入金すれば良いのか今いち掴みにくい部分もあるのかなと思います。
例えば現在資産0の人が利回り5%で20年後に1億円達成したいと計画した場合、毎月25万円の積立てが必要となります。
結構大きな金額ですが22年後で良ければ毎月21万円でいけます。
21万円も大きな金額ですが25万円よりは現実味がありそうです。
積立額を4万円増やしても1億円までの短縮期間は2年にしかなりません。
もう3年頑張って25年後に1億円を目指せば毎月17万円でOKです。
積立額が32%、8万円も減ったのに期間は5年伸びただけです。
もちろん5年の差は大きいのですが毎月17万円だと20年後には約7,000万円になっているので一般的な資産形成としては十分な金額と言えるのかなと思います。
インデックス投資の大原則として「可能な限り早く多くの金額を投入する」というものがありますが、そうは言うものの積立投資は継続してなんぼの世界なので始めから気負いすぎないのが大切なのかなと思います。
20年後に5,000万円の場合はどうでしょうか。
同じく年5%のリターンが期待できるとすると毎月12万円の積立てで20年後に4,932万円になります。
ここから2万円減らして毎月10万円にすると23年後に5,000万円を超えます。
1億円のときと違って減らす金額に対して期間の伸びが大きくなりました。
さらに2万円減らして毎月8万円にすると26年後に5,000万円を超えます。
やはり、5,000万円という金額は超大金なので比較的短期間で到達しようとすると一般的な積立てよりも大きな金額が必要になります。
20年後に2,000万円だとかなり難易度は下がります。
毎月5万円の積立てを継続できると達成可能です。
しかしこれを4万円にすると23年後、3万円にすると27年後になります。
今30代の方でこれから資産形成を行おうとする場合は何とか頑張って毎月5万円を出せるようにできると良いのではないでしょうか。
毎月2万円まで下がると30年後でも1,660万円です。
これだと20代の方でも2,000万円までかなり厳しくなってしまいます。
ということで0から2,000万円を目指したければ少なくとも毎月3万円は積立てできる体制が必要であると考えて良いと思います。
逆に、積立期間20年、年リターン5%という条件であれば1億円達成まで毎月30万円の場合で18年、毎月25万円で20年と積立額が5万円違うのに2年しか短縮されません。
5,000万円までで見ると毎月30万円で11年、毎月25万円で12年となり1年しか差はありません。
毎月30万円が余裕な方はそれで良いですが25万円でもそこまで大きくは変わらないということですね。
多くの人にとって現実的なラインである運用期間を20年とすると毎月5万円〜25万円を積立てることができればそれなりにまとまった金額が期待できそうです。
また、運用期間が10年程度しか取れないと入金額をかなり大きくしてもあまり複利が効かないのでやはり20年は続けたいところですね。
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