アメリカの経済学者であるウィリアム・シャープはCAPM(資本資産価格モデル)の提唱者であり1990年にノーベル経済学賞を受賞しています。
CAPMが正しいとするならば"株式市場そのものを保有することが最も効率の良いポートフォリオである"という結論に至るのですが、これがなかなか強力で60年近く前に生み出されたのに未だにこれを打ち破る理論は登場していません。
なぜ市場そのものを保有することが最も効率が良いのかですが、
上場企業全体の収益=株式を保有している全ての投資家の利益の総和となるので株式市場をまるごと保有するポートフォリオなら上場企業全体の収益と同じ比率の利益を得ることができます。
その結果、パッシブな投資家が得た利益の残りをアクティブな投資家が分け合う形になるのです。
アクティブな投資家たちはパッシブな投資家よりも特定の銘柄を選好するなど追加的なリスクを引き受けているにも関わらずアクティブな投資家全体でゼロサムゲーム…というか売買や信託報酬等の手数料を払うマイナスサムゲームを行っていることになり市場平均を上回ることができなくなります。
このアクティブな投資家全体ではインデックス投資家に勝てないと言うのはまさにその通りなのですが、個人にしろ機関にしろそれなりに勝ち続ける投資家は存在します。
ただ、勝ち続ける投資家がいれば勝ち組が得た利益分だけ負ける投資家もいないと成り立たないのがアクティブ運用の世界です。
アクティブな投資家がいることで株価はそれなりに正しく値付けされるのですが、基本的に人間は本能のままにトレードをすれば負けるようにできているので最終的にはほとんどの人が負けてしまうという悲惨なことが起こってしまうのです。
同じ市場にインデックス投資家とアクティブな投資家がいるためどちらも同じ土俵で戦っているように見えますが実は全く違うゲームをしていたんですね。
市場全体が成長しなくなってもアクティブな投資家なら勝てると考える人もいるかもしれませんが、市場が成長しない世界線ではアクティブな投資家たちで分け合うためのパイは非常に小さくなるため極々一部の人間以外は利益を出すことができなくなります。
あえて百戦錬磨のプロが集まるアクティブな運用で戦おうとすることを否定するつもりはありませんが、パッシブな運用(インデックス投資)を行って将来的に十分なリターンが得られると想定するのであればあえてそれ以上のリスクを背負う意味はありません。
将来的にパッシブな運用では利益が得られなくなると予想するのであればアクティブな運用云々の前に「そもそも株式投資をするべきなのか?」から考えなくてはなりません。
結局、「素人が株式の未来に期待するならインデックスファンド買っとけ」という当たり前の話になっちゃうのです。
トマ・ピケティは「21世紀の資本」で r > g という不等式を示しました。
r は資本収益率、g は経済成長率です。
ピケティは過去の膨大な資料から歴史的に資本(株式や不動産等の収益を生むもの)から得られる収益は経済成長により上昇する労働所得を上回っていたことを発見しました。
そして、その傾向は今後さらに加速していくと予想しています。
大多数のしがない労働者には絶望的な現実ですが、今は誰でも簡単に少額で世界中の大企業に投資することができる時代なので立ち回り次第では資本家の側に回ることも可能となります。
労働収入だけではお先真っ暗という人は少しだけ倹約して世界の経済成長に賭けてみるのも良いのかもしれませんね。
CAPMが正しいとするならば"株式市場そのものを保有することが最も効率の良いポートフォリオである"という結論に至るのですが、これがなかなか強力で60年近く前に生み出されたのに未だにこれを打ち破る理論は登場していません。
なぜ市場そのものを保有することが最も効率が良いのかですが、
上場企業全体の収益=株式を保有している全ての投資家の利益の総和となるので株式市場をまるごと保有するポートフォリオなら上場企業全体の収益と同じ比率の利益を得ることができます。
その結果、パッシブな投資家が得た利益の残りをアクティブな投資家が分け合う形になるのです。
アクティブな投資家たちはパッシブな投資家よりも特定の銘柄を選好するなど追加的なリスクを引き受けているにも関わらずアクティブな投資家全体でゼロサムゲーム…というか売買や信託報酬等の手数料を払うマイナスサムゲームを行っていることになり市場平均を上回ることができなくなります。
このアクティブな投資家全体ではインデックス投資家に勝てないと言うのはまさにその通りなのですが、個人にしろ機関にしろそれなりに勝ち続ける投資家は存在します。
ただ、勝ち続ける投資家がいれば勝ち組が得た利益分だけ負ける投資家もいないと成り立たないのがアクティブ運用の世界です。
アクティブな投資家がいることで株価はそれなりに正しく値付けされるのですが、基本的に人間は本能のままにトレードをすれば負けるようにできているので最終的にはほとんどの人が負けてしまうという悲惨なことが起こってしまうのです。
同じ市場にインデックス投資家とアクティブな投資家がいるためどちらも同じ土俵で戦っているように見えますが実は全く違うゲームをしていたんですね。
市場全体が成長しなくなってもアクティブな投資家なら勝てると考える人もいるかもしれませんが、市場が成長しない世界線ではアクティブな投資家たちで分け合うためのパイは非常に小さくなるため極々一部の人間以外は利益を出すことができなくなります。
あえて百戦錬磨のプロが集まるアクティブな運用で戦おうとすることを否定するつもりはありませんが、パッシブな運用(インデックス投資)を行って将来的に十分なリターンが得られると想定するのであればあえてそれ以上のリスクを背負う意味はありません。
将来的にパッシブな運用では利益が得られなくなると予想するのであればアクティブな運用云々の前に「そもそも株式投資をするべきなのか?」から考えなくてはなりません。
結局、「素人が株式の未来に期待するならインデックスファンド買っとけ」という当たり前の話になっちゃうのです。
トマ・ピケティは「21世紀の資本」で r > g という不等式を示しました。
r は資本収益率、g は経済成長率です。
ピケティは過去の膨大な資料から歴史的に資本(株式や不動産等の収益を生むもの)から得られる収益は経済成長により上昇する労働所得を上回っていたことを発見しました。
そして、その傾向は今後さらに加速していくと予想しています。
大多数のしがない労働者には絶望的な現実ですが、今は誰でも簡単に少額で世界中の大企業に投資することができる時代なので立ち回り次第では資本家の側に回ることも可能となります。
労働収入だけではお先真っ暗という人は少しだけ倹約して世界の経済成長に賭けてみるのも良いのかもしれませんね。
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