2023年04月

ドルコスト平均法を行うとリスクが低減するという幻想を抱いている人が多いようです。

そういう人たちには申し訳ないのですが結論から言うとドルコスト平均法はリスクの先送りにしかなりません。

そもそもリスクとはボラティリティのことですから積み立てしてようが一括で投資してようがそんなのお構いなしに株価は変動します。

今1,000万円を投資するのと20年後に1,000万円を投資するのとでは曝されるリスクに変化はありません。

また、株式市場は短期的には良い悪いがありますが長期で見るとそれなりにプラスのリターンを得られています。

長期でそれなりのリターンを得るためにはなるべく早いうちから一括で投資をしなければなりません。

今あるリスク資産に投じることのできるお金をドルコスト平均法等で分散させることは積み立ての最終段階の相場次第で成績が大きく変わってしまうため非合理的なのです。

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ではドルコスト平均法に全くなんの効用もないのかというとそうとも言い切れないです。

運用を始めようと思い立ち、いきなり数百万円、数千万円という大金を株式や債券にぶち込むのは相当なメンタル強者でなければ難しいでしょう。

そんなときに多少時間を分散させて少しずつ買っていくことで値動きに対する耐性が付き、長期的な運用を行うことができるようになる可能性が高いです。

結局、投資をするのは人間ですから10年後や20年後に上がっていると信じて投資したとしても短期的に数百万円、数千万円の含み損となるとビビって売ってしまうこともあるわけです。

ですので、最初は値動きに耐える練習だと思って少額から買っていくのはそんなに間違った選択肢ではないのかなと思います。

債券価格が暴落しているので今こそ債券買いのときかもしれません。

伝統的な株式と債券で構成されるポートフォリオがまったく機能しなかった2022年のような悪夢もありますが債券価格が大幅に下落した現在なら下値を攻めるリスクは相当低くなるでしょう。

さらに利下げとなればインカムだけではなくキャピタルも狙えます。

とはいえ債券は全く調べたことがないのでどれを買えば良いのか全然わかりません…

一応、今考えている候補はこんな感じです。

・TLT 
iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF

・BND
バンガード・トータル・ボンド・マーケット ETF

・VGLT
バンガード 米国長期政府債券 ETF

・2621
iシェアーズ 米国債 20年超 ETF(為替ヘッジあり)

ドル建てETFの場合は円高リスクが怖いのでFXでドル円をショートしヘッジしようかなととも思いましたが年間のマイナススワップが建玉の6%くらいになりそうなのであまり現実的ではないですね。

FXは株式との損益通算もできませんしヘッジで保有するのは相性が悪そうです。

為替ヘッジ付きのETFだと個人で為替ヘッジするよりコストは低くなりそうですが安いところで買えても保有を続ける限りヘッジコストがかかり続けるのが痛いところですね。

利下げを見込んでTMF のような3倍レバやUSA360を買っても面白そうですけどじゃあそれに数百万円突っ込めるかと言ったらそういうわけでもないですし…

今は資産の75%くらいがドルなのでこれ以上為替の影響を受けたくないなというのと今年から来年訪れる利下げ期にどの程度、円高に振れるのかというところを見てみたいので2621あたりが良さげかもしれません。


ダウンロード

(https://equity.jiji.com/fed_boj_watch/fed/o/453)


参考程度ですがFFレート予想は2025年で3.1%、長期的には2.5%程度らしいのでそこまで極端な円高にはすすみにくいのかもしれません。











現在のインデックスファンドの購入状況です。

➣企業型DC
ニッセイ 外国株式インデックスファンド

➣つみたてNISA
eMAXIS Slim 米国株式

➣ジュニアNISA
eMAXIS Slim 米国株式

➣特定口座
eMAXIS Slim 米国株式、eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)

特定口座では米国株8:日本株2くらいで適当に買ってます。


10年以上買っている企業型DCの外国株式インデックスファンドが一番含み益が多いですね。

企業型DCは毎月の積立て額は少なめですが金額もそろそろ1,000万円超えてきそうなので退職金含めると老後2,000万円問題程度なら楽勝かなと思います。(退職所得控除の大幅な改悪がないことを祈ります)

若い人に伝えたいのは企業型DCがある会社に入って入社時から毎月2万を利回り5%で運用すれば40年後には3,000万円を超えるということです。

さらに毎月3万でも5万でも自分で拠出して運用できれば30代、40代にはお金の心配がぐっと減りますし、かなりゆとりある生活が送れるでしょう。










Sony Bank Wallet(ソニーバンクウォレット)の口座開設を申し込みしました。

カードの還元率がかなり高いので今使っているクレカから乗り換えようかなと思い立ち開設に至りました。

ソニーバンクウォレットはVisaデビット付キャッシュカードになるのですが我が家では基本的に分割払いで物を買うことがないためデビットカードで十分です。

気になる還元率ですが、預け入れ資産の額により獲得できるステージが変わり、ステージによって還元率も変わります。

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1,000万円以上の投資信託を保有で獲得できるプラチナであれば還元率2%となり、最強のカードが誕生します。

他にもGMOあおぞらネット銀行のプラチナカードは還元率1.2%と非常に高かったりするのですが年会費が3,300円かかるのがちょい気になりましたね。

年間150〜200万円くらいしか使わないとなるとソニーバンクウォレットで還元率1%のシルバーにも正味の還元額では負けてしまいますので…


ここで一つ大きな問題があるのですがそれは

「いきなり1,000万円も余力をぶち込むとキャッシュが枯渇してしまう…」

ということです。

特定口座で保有している分を売却してまた課税口座のソニーバンクで投信を買うのは無駄に税金を払うだけなので避けたいところです。

さらに来年から新NISAが始まるためその分のキャッシュもいくらか残しておきたいですし…

とかなんとか考えるとプラチナ到達は少し先になりそうです。

仮に還元率1.5%のゴールドでも十分高還元になるので非常にありがたいですしあまりプラチナがどうとか気にしないほうが良いのかもしれませんね。



私は長期投資はリスクもリターンも増大すると考えています。

実はこの話は結構複雑で手元にある本によると長期投資ならリスクは低下する派と長期投資ならリスクは増大する派がいるそうです。(確かにそんな論争を見たことがあるような)

そんな2つの派閥がある中で自身がどうしてリスクが増大する派になったのかですが、「リターンが5%、リスクが20%でモンテカルロ・シミュレーションを行うと…」とかそういう話ではなく、単純に投資期間が長くなればなるほど破局的なリスクに曝される可能性が上がるのは当然だと考えるからです。

今後1年以内に核戦争か巨大隕石で人類の文明が数段階後退すると言ってる人がいたら「頭がいっちゃってるのかな?」と思いますが今後50年以内とか言われると「もしかしたらそういう可能性もあるかもね…知らんけど」と思うわけです。

飛行機に乗り続けると墜落事故に合う確率は高まると言った方がわかりやすいかもしれません。

株式は資本主義社会が続く限り、長期的に見ればプラスのリターンを得られるとは思いますが核戦争や隕石の衝突等の破局的事態に直面した場合もそうなるとは言えません。

もっとも、そんな事態が起こることを想定して生きるのは不可能ですし、そうなったときにはお金なんて持っててもなんの意味もないでしょうから心配してもしょうがないんですけどね。

ちなみに破局的事態が起こらない状況であればモンテカルロ・シミュレーションよりリターンの中央値は高くなると思います。

例えば年率リターン5%、リスク20%の資産を100万円分、20年間保有した場合のシミュレーション結果はこのようになります。
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平均的な場合だと185万円ですが、毎年5%のリターンで20年間保有した場合は約265万円になるのでシミュレーション上では多くの場合で期待しているほどのリターンが出せないことがわかります。

さらに元本割れとなる確率が23.7%もあるのには驚きました。

ですが、過去のデータでは株式インデックスを15年ほど保有したときの元本割れ確率が0になっていたり10年程度の保有期間でもかなりの部分でプラスのリターンを得られているわけで、どちらかというと今後も過去のデータの方に近いリターンを得られるのではないかなと思います。

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株価の変動を解析していくと正規分布に近い形になりますが、まれに正規分布で想定するよりも遥かに大きな変動が見られます。

言うなれば「この鳥の大きさは平均15cm±3cmくらいだがたまに1m、ごくまれに3mくらいのやつもいる」という訳のわからない事が起こっているのです。

そんな状況下ですと「モンテカルロ法を行うと…」という話は一応の参考にはなると思いますが、まるまるシミュレーション通りになると思うのも違うのかなと。

また、経済や社会にはある程度の連続性があります。

戦争により多くの労働力を失い、多くの都市部が焦土と化した日本やドイツでも戦後は力強い復興を見せました。

都市が焼け野原になってもインフラを一から作っていくより再整備するほうが簡単ですし、労働力の多くを失っても国民の教育レベルが大幅に低下するというわけでもありません。

金融危機により売りが売りを呼ぶという負のフィードバックもありますが、一度築き上げられた社会や経済の成長はそう簡単には止まらないという正のフィードバックも同時に存在するのです。

人類の欲望(良い方にも悪い方にも)はまだまだ底が見えませんし、今後も資本主義社会の成長が続くことに賭けていきたいと思います。






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